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東京団地倉庫 50周年
東京団地倉庫株式会社 創立50周年特設ページ
トップページ > 50周年特設ページトップ > 経営者と語る【03】中長期経営指針を巡って
経営者と語る
社長自ら、若手職員の声を聞く。50周年ならではの座談会
中長期経営指針を巡って
 座談会の後半は、まず髙橋社長から東京団地倉庫の設立目的や将来に向けた会社としてのあり方について語っていただきたいと思います。
髙橋社長
当社は昭和41年(1966年)8月12日に設立されました。国が大都市とその周辺に流通合理化のための地域を指定して、その地域内に卸売市場、問屋、倉庫、トラックターミナルなどを建設することを目的に「流通業務市街地の整備に関する法律(流市法)」を制定し、その施行に合わせ当社が設立されたわけです。会社設立発起人会の申し合わせの中に「(流通施設団地計画では)都内倉庫業者が同業者間の無益な競争を排除して、団結結束して参加し、われわれ倉庫業者の責務である流通施設としての倉庫機能を充分に発揮すること」という一文があります。つまり、各個の倉庫業者が団結することで1社単独では困難な流通団地に進出することが目的でした。
 設立以来50年、当社は物流という社会インフラの中で、そのインフラを支える“縁の下の力持ち”としての役割を果たしてきました。その中で、現在の4事業所を維持していくことが当社の経営における目下の最重要課題です。設立から長い時間が経過しているため、当然ながら事業所の経年化も進んでいます。とくに板橋、足立、葛西については再開発を考えていくべきタイミングを迎えています。
井原
いま再開発の話が出ましたが、とくに板橋事業所では区画の共同借主が多くなっています。仮に再開発を進めるにしても、契約形態つまりテナントにどういう形で割り振っていくのかという難しい課題があると思います。
髙橋社長
確かに板橋事業所は開設時の契約形態が複雑だったという歴史的経緯もあって、難しい面もあります。1区画を2社や4社で共同で使用するケースがあり、1社あたりのスペースが小さいために採算性が上がらず、使いづらい区画があります。また、現在の倉庫業の登録では搬出入経路を厳密に分ける必要も出てきています。板橋事業所を倉庫業として有効に利用していくためにテナントと交渉を進めていかなくてはならないと思っています。なかなか難しいことですが、これも当社の役目です。
今井
いま物流不動産の建設ラッシュのような風潮が続いています。そのような状況の中で、当社は4地区の事業所の運営だけを続けていくのか、あるいは新たな事業所を立ち上げていくことも視野に入れているのでしょうか。
髙橋社長
そのテーマについては中長期経営指針を策定する際にも、議論を重ねました。最終的な考えとしてまとまったのは、「既存の施設維持を第一とし、そのために必要な新規施設への投資であれば検討していく」というものです。つまり、既存の4事業所を維持するために必要な建替えなどについては検討していくものの、既存事業所の維持に関係のない新規施設への投資は検討の対象外だということです。この基本認識で中長期経営指針策定検討委員会のコンセンサスを得ています。
例えば、先ほど板橋事業所のことが話題に出ましたが、板橋事業所は面積や容積率から考えて、仮に建替えても現状より収益性が上がることは難しいのですが、これを理由に売却することはありません。ただ、他の事業所を活かす方向で、板橋という場所を有効に活用できることがあるならば、様々な可能性を考えてみることはあり得るだろうと思います。

しかし、やはり現在の4事業所体制を維持することが第一です。勿論、各事業所が個々に抱えている課題に真剣に対処していく必要があります。板橋事業所では回転率が下がり3割に達していない現状です。物流業が停滞し、単なる賃貸不動産施設になってしまうおそれもあります。区画整理や契約見直しなど、テナントが収益性を高められるような環境整備を進める必要もあるでしょう。倉庫業が不動産業化し、倉庫業本来の業務がやせ細っていくという悪循環にもなりかねません。
井原
大型物流施設の新築ラッシュが続き、物流不動産バブルのような状態になっています。近い将来のこととして、例えば当社が新しい事業所のために、既存の物件を買うということはあるのでしょうか。
髙橋社長
可能性は無いとは言えないと思います。最近はファンド系、建設系、商社系といったところが物流不動産への投資を積極的に行っており、土地代や建設費が高騰しています。そうした高額物件に、いま慌てて手を出す必要はないと思いますが・・・。
実は少し前のことですが、足立事業所に隣接する土地の購入を検討しました。あくまで足立事業所の利便性をさらに高めるために有効活用できる土地だと判断したからでしたが、結果的には当社にはとても想定できない高額で他企業が購入したということです。
千葉
中長期経営指針では、従来の保全管理業務に加え、物流支援業務にも力を入れていくというお話がありました。
髙橋社長
指針では「物流支援業務」に注力していく方針を打ち出しています。建物を保全管理するという当社本来の基本業務に加えて、物流を取り巻く環境変化に応じて様々な業務を提供することでテナントを支援していきたいと考えています。例えば、倉庫業務にとって不可欠な荷役作業では、少子高齢化などを背景に労働力不足が顕在化しており、女性や高齢者の方にも活躍してもらわなければならない状況を迎えつつあります。当社が荷役機器の活用などを通じて多様なサポートができる機会も増えてくると考えています。
 物流支援業務は収益化を考えているのですか。
髙橋社長
物流支援業務で収益を上げることは考えていません。当社はあくまで倉庫スペースの賃貸で収益をあげることが基本です。株主の一部には、保全業務などをアウトソーシングして、アセットマネジメントだけに徹すればいいという声もありますが、そうなると人材育成の必要がなくなってしまいます。それではいけないと私は思います。改めて東京団地倉庫の基本理念に立ち戻り、当社がやるべき業務を提供すべきです。テナントの皆様にとって最善となる業務を行っていくことで、「団地倉庫だからこそ、こんなサービスをしてくれる」「事業所の職員が、きめ細かな対応をしてくれる」と喜んでもらい、当社のテナントであることのメリットを感じてもらいたいと思っています。



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